さざなみドラムのこだわり

世界中にタングドラムのメーカーはたくさんあり、音の傾向も様々です。

私が特にこの楽器に魅了された点は音の透明さと残響音です。その為、製作しているドラムは音の透明さと豊かな共振が気持ちよく響く事を重視しています。そうすることでヒーリング的な癒される音の空間を作ることができるからです。

豊かな基音・倍音の共振

ある特定の音程を鳴らしたとき、音には基音の他にその倍数に近い周波数の振動がいくつも生じます。例えばピアノを一音鳴らした時、基音の他に倍音が同時にいくつも鳴っています。ですがそれらは非常に小さい音量の為、鳴っている事自体に気づきにくいです。

さざなみドラムは特定の音に対する整数倍の倍音を意図的に響かせて、それらの基音と倍音が同時に共振するようにそれぞれの打面を調節して製作しています。そうすることで一つのスリットを叩くと2~9の音が同時に響き気持ちの良い音響が生まれます。

基音・第2倍音・第3倍音を同時に響かせる技術や残響音が一定の周期で揺らぐようにする手法、音が濁らないような音階・音の配置には独自の工夫が詰まっており、特許庁からも登録査定を受け、他にはない意匠性があると認定されています。

さざなみドラムができるまでの試作品の数々

濁りのない残響音

共振する上で非常に重要となってくるのが残響音です。さざなみドラムは、共振による残響音を一定の周期(ビブラート的なもの)で揺らぐようスリットの一つ一つを調整しています。

スリットの一部は直線、一部は丸く、また一部は横にずれ・・・・。これらはすべて理由があってのことです。

さざなみドラムはできる限り綺麗な残響音が響くように本体から発生するノイズを抑制する工夫も施されています。

音数の多さ

多くのタングドラムは音数が少なく音階に抜けがあるいという欠点をもっていますがさざなみドラムは外周スリットを使うことで広い音域をカバーしつつも音階に抜けがありません。ですので既存の曲を演奏できます。(※例外として中型はF6、大型倍音はD4とAb5が抜けています。)

さざなみの由来

以上の豊かな倍音や残響音が「寄せては返すさざ波のよう・・・。」という点から私の製作するスティールタングドラムを「さざなみドラム」と名付けました。

自然界にあふれる様々な不規則な音、波の間隔、鳥、虫の鳴き声、木々のざわめき…。
こういった音と調和する楽器でもあって欲しい、そういった意味からも私の製作するタングドラムを自然界の音である「さざ波」から名前をとりました。

また、製作者の家はすぐ目の前が海で一日中波の音が聴こえてきます。その環境で作られた楽器・・・という意味でも私の製作するタングドラムは「さざなみ」なのです。

今後も空間を癒せるような楽器を作っていきたいと思いますので、どうぞよろしくお願いします。